OTA手数料の実態を把握する
Booking.comの手数料は12~18%、じゃらん・楽天トラベルは8~12%。一見すると「集客コスト」として許容範囲に見えますが、年間の総宿泊売上に対する比率で計算してみてください。
例えば、年間売上1億円のホテルでOTA経由が60%を占める場合、OTA手数料だけで年間720万~1,080万円。これは人件費1~2名分に相当します。しかも、OTA経由のゲストはリピート率が低く、次回もOTA経由で予約する傾向があります。
直予約を増やす5つの方法
1. 公式サイトのベストレート保証を明確にする
「公式サイトが最安」であることをゲストに伝えきれていない施設が多くあります。OTAと同額ではなく、公式サイトの方が安い、あるいは特典がつくという明確なインセンティブが必要です。
具体例: 公式サイト限定で「レイトチェックアウト無料」「ウェルカムドリンク付き」など、原価の低い特典を付与。価格競争ではなく、体験価値で差をつける。
2. リピーター向け直予約の導線を整備する
一度宿泊したゲストに対して、チェックアウト時やフォローアップメールで公式サイトへの導線を提供します。リピーターは施設の良さを知っているため、OTAでの比較検討をスキップする傾向があります。
3. AI検索で「公式サイト」が推薦される状態をつくる
ChatGPTやGeminiで施設名を検索されたとき、公式サイトの情報が優先的に参照される状態を整えることが重要です。AIが公式サイトのコンテンツを正確に理解できていれば、「公式サイトから直接予約できます」という情報も推薦に含まれます。
これがAIO(AI検索最適化)の直予約への効果です。
4. Googleビジネスプロフィールを最適化する
MEO対策の一環ですが、Googleビジネスプロフィールの予約リンクを公式サイトに向けることは基本中の基本。写真の充実、口コミへの返信、投稿の更新頻度も直予約への導線に影響します。
5. SNSとコンテンツマーケティングで指名検索を増やす
「〇〇ホテル」という施設名での指名検索が増えれば、OTAを介さず公式サイトへの直接流入が増えます。InstagramやGoogleマップでの口コミ投稿を促進し、施設名の認知度を高める施策が有効です。
OTA活用と直予約のバランス
OTAを完全にやめるべきという話ではありません。OTAは新規顧客の獲得チャネルとして依然として有効です。問題は、OTA依存度が高すぎて利益を圧迫している状態です。
理想的なバランスは施設の規模やエリアによって異なりますが、OTA経由を50%以下に抑え、直予約・リピーター比率を段階的に高めていくことが、持続可能な経営への第一歩です。
ビジネスブレーンでは、1,200施設超のPMS運用データをもとに、施設ごとのOTA依存度と直予約改善ポテンシャルを分析しています。まずはAI検索分析で御施設の現状を把握してみてください。
